11種類のアミノ酸
必須アミノ酸とは異なり、体内で合成が可能な
アミノ酸です。 たんぱく質を構成している
アミノ酸20種のうち、 11種類が
非必須アミノ酸となります。
非必須アミノ酸は、体内で合成できるため、 必ずしもそれ自体を摂取する必要はありませんが、体内で重要な役割を果たしているものも多く、 場合によっては量が不十分なこともあります。
アスパラギン
一番最初に発見されたアミノ酸。アスパラガスの芽から発見され、その名にちなんで命名されました。有害なアンモニアがアスパラギン酸で無毒化された際にも生成されます。
機能
エネルギー生産のサポート、運動持久力の向上、肝保護作用
多く含まれている食品
肉類、ナッツ、大豆、玄米、レーズン、エビ、牛乳、じゃがいも、アスパラ、発芽した豆類など
アスパラギン酸
アスパラガスに多く含まれるアミノ酸でK(カリウム)、Mg(マグネシウム)の吸収を高めます。また、疲労の原因物質である乳酸の分解を促進するので、疲労回復にも効果があります。
機能
利尿作用、老廃物の処理、肝機能の促進・疲労回復
多く含まれている食品
豆類、サトウキビ、アスパラガス、もやし、らっきょう、まぐろ、うなぎ等
アラニン
すべてのタンパク質に豊富に含まれるアミノ酸。糖質代謝に重要な働きをするアミノ酸で、エネルギー源として最も利用されやすいアミノ酸の一つです。細胞質に高濃度で存在しています。
機能
肝機能サポート、免疫力向上
多く含まれている食品
シジミ、ホタテ、イカなど
アルギニン
成長に重要な働きをするアミノ酸。また、身体の余分なアンモニアを除去するのに有用なアミノ酸です。就寝前の空腹時に摂取すると効果的です。
機能
血管機能の正常化、免疫力向上、性機能改善、食欲抑制
多く含まれている食品
子牛肉、鶏肉、牛乳、えび、大豆、ごま、レーズン、玄米、チョコレート、オートミール、ナッツ類など
グリシン
生物が誕生する前から存在していたと考えられている最古のアミノ酸。構造が最も単純なアミノ酸です。眠りを深くする効果があります。また、皮膚のコラーゲンを構成するアミノ酸の三分の一はグリシンです。
機能
美肌効果、快眠効果、血中コレステロールの低下
多く含まれている食品
エビやホタテ、イカ、カニ、カジキマグロなどの魚介類など
グルタミン
筋肉内に豊富に存在するアミノ酸で、筋肉のたんぱく合成に関わっています。また、胃腸粘膜をお形作る細胞の合成を促進し、消化吸収は腸からの病原菌の侵入を防ぐ効果もあります。
機能
疲労回復、胃腸粘膜の保護作用、筋肉強化、免疫力向上
多く含まれている食品
豚肉、レバー、小麦粉、海藻、大豆、サトウキビ、肉、魚、卵、チーズ、トマト、ほうれん草など
グルタミン酸
うまみ成分のひとつでもあり、化学調味料から過剰に摂取している可能性のたかいアミノ酸です。過剰摂取が続くと、神経の興奮や幻覚、手足の痺れなどが起こります。
機能
疲労回復、アルコール依存症の抑制、EDの改善、結合失調症が認知症の治療
多く含まれている食品
海藻、大豆、落花生、アーモンド、ごまなど
システイン
毛髪や体毛、爪に多く含まれ、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑制する働きがあります。主として自然に存在するL-システインの形で、食物、医薬品、パーソナルケア製品に用いられます。
機能
活性酸素の排除、傷の治癒の促進、X線や放射能の外からの防御
多く含まれている食品
魚、大豆、赤唐辛子、にんにく、たまねぎ、ブロッコリー、芽キャベツ、オート麦、小麦胚芽など
セリン
リン脂質やグリセリン酸の材料となるアミノ酸です。肌の保湿成分であるグリシンの原料ともなり、化粧品(クリーム、乳液など)にも使用されます。脳が活性化され、認知症にも効果が期待されます。
機能
保湿効果、脳細胞の活性化、記憶力の向上
多く含まれている食品
大豆、高野豆腐、小麦粉、かつお節、いくら、牛乳など
チロシン
必須アミノ酸であるフェニルアラニンから生成されるアミノ酸。神経伝達物質である「アドレナリン」「ノルピネフリン(ノルアドレナリン)」「ドーパミン」を生成するほか、代謝を左右する甲状腺ホルモンやメラニンの材料となります。
機能
ストレス軽減、記憶力の向上、脳の正常活動の促進
多く含まれている食品
チーズ、たらこ、大豆、かつお節、たけのこなど
プロリン
コラーゲンの主要構成アミノ酸のひとつで一度破壊されたコラーゲンを修復する力もあります。脂肪の燃焼にも関わり、エネルギー源として利用されやすいのが特徴です。
機能
減量、コラーゲン合成促進
多く含まれている食品
小麦粉、牛乳、大豆、ゼラチンに豊富に含まれる、ゼリー、マシュマロなど
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